つかったもの
ボルテックしたい
ボルテックスターラーに興味がおありの貴方はご存知の通り、ちゃんと混ざってない塗料は性能が爆下がりします。
ちゃんと定着しない、色が付かない、下地が隠れない、ダマになる…など、塗料の性能が100%活かされないので、基本的に混ざってない塗料での塗装は失敗します。
これを手で振ったり棒を突っ込んだりして混ぜるわけですが、混ざりきらないと色にムラが出ますし、空気と反応して逆に固まってしまう塗料もあって逆効果になることすらあります。
同じ瓶の塗料を塗っているはずなのに日によって色の濃さがまちまちになってしまう可能性がありますよね。
しかも、薄い塗料や濃い塗料を使うということは使い終わりに近づくにしたがって溶剤と顔料のバランスが崩れていくことになるので、うすめ液を何ml使うかにブレが生じていきます。
その日の気温と湿度で水の量を見極める蕎麦職人みたいなことをしないといけなくなるわけです。
それに、棒で混ぜた結果、付着する塗料だって無駄になります。
水性ホビーカラーなら10mlしかないのにもったいない。
ボルテックしよう
というわけで混ざってない塗料を混ぜて均一に出来るスーパーアイテム「ボルテックスターラーTURBO」を入手。
Twitterで「塗装いっぱいするようになったからボルテックスターラー熱烈に欲しい」的な発言をしたところ、熱心なボルテッカーから猛烈におすすめされたので購入した次第です。
さっそくボルテックしていきましょう。
本体を見ていこう
付属品は
本体、電源、USB-CtoAケーブル、説明書、保証書です。
このようにケーブルが付属していますが、
本体側が汎用的なType-Cであるため、10Wの給電ができればスマホ充電用のをそのまま使ってもいいですし、モバイルバッテリーからの給電も可能です。
初期ロットは軸がプラだったらしくそんなに長持ちしなかったという情報が散見されますが、再販分については軸がこのようにメタルなので安心感があります。
裏側は吸盤になっております。
しっかり固定しないと暴れて危ないのですが、吸盤なのでツヤツヤした平面にしか付きません。木のテーブルや合板はアウト。
幸いにもどこのご家庭にもあるミニ四駆アルミセッティングボードが吸盤に付きました。
さらにメンテナンスベースを撮影スペース(壁の有孔ボードに固定されている)に載せたらうまく固定されたので、これで使っていきます。
回せ
人の手では不可能な速度で動きます。
騒音はタミヤのツインファン塗装ブースよりちょっと大きいぐらいですね。
静かな夜にぶん回すとちょっとうるさいかもしれませんので、時間が過ぎて想い出が優しくなってから使いましょう。
回すパワーは瓶のサイズで決まっており、大きい瓶ほど低回転、小さい瓶ほど高回転で回すことになります。
間違えないようにしましょう。
カラーCを混ぜる
最初に実験するのは見事に分離した水性ホビーカラー 30MS スキンカラーCです。
見ての通り白い部分が多いので、濃い部分がうまく攪拌されないときちんとした褐色にならず、全てのガールプラモを褐色にするという人に課せられた天命を果たすことが出来ませんね。
ちなみに、今回はうすめ液と混合した状態ですが、うすめ液と混合する前の原液も結局は少なからず分離しています。
実際使う際には原液の時とうすめ液と混ぜる時の2回ボルテックすることになります。再利用する時も含めれば3回ボルテックチャンスがあるわけです。つまりめちゃくちゃ使うってこと。
オラーーーーーーー
混ざりました。
いかがでしょうか、この見事な混ざり具合。
開けた上澄み液もちゃんとカラーCになっています。
上澄みの上澄みを紙に出してみました。
見事に発色しています。
トップコート混ぜる
続いて水性プレミアムトップコート UVカットスムースクリアです。
こちらも混ぜてからからしばらく経つので、がっつり分離しました。
30秒ほどボルテックしました。
こちらも上澄みまでしっかりプレミアムにふさわしい品質になりました。
ゴールドは?
重たいメタリック粉が沈澱したゴールドはどうでしょうか?
これはキャリバーンに使ったあと1ヶ月ぐらい放置したものです。
オラーーーーーーーーー
ちょっと泡立ちましたがちゃんと攪拌されました。
タミヤ
最後。
いつ使ったか覚えていないレベルに使っていないタミヤエナメルライトグレーです。
がっつり沈澱していますがどうでしょうか。
いきましょう。
いかがでしょうか。
上のほうまでしっかり混ざりました。
こちらも上澄みの上澄みをすくって紙に出してみました。
しっかりと色がついていますね。
回そうね
今回はただ混ぜただけなのですが、実際にはこれを塗装の合間にやりますよね。
エアブラシで塗る色を替える際には、入っている塗料を落とさないといけません。
そこに次に塗る塗料をよく混ぜる工程もあるわけです。
エアブラシや筆を洗っている間に、塗料が100%の力を、自動で取り戻すとしたら圧倒的に時間の短縮になるのではないでしょうか。
それがボルテックスターラーなのです。
しかも混ぜるのが人の手を使わないので楽で早くなるだけではなく、しっかり均一に混ざることで色のブレが少なくなりますので、結果プラモが上達したに等しいですね。
塗料の分離にお悩みのモデラーの皆さんも、導入を検討してはいかがでしょうか。
サヨナラ